EXHIBITION

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Lee Ufan, Correspondence, 1997, Oil on canvas, 162.1×260.6cm

  • グループ展: 李禹煥、クロード・ヴィアラ、ジャンフランコ・ザッペティーニ
  • 2026.05.23 Sat - 2026.06.20 Sat

STANDING PINEでは、2026年5月23日(土)より、李禹煥、クロード・ヴィアラ、 ジャンフランコ・ザッペティーニの3名によるグループ展を開催いたします。

1960年代から70年代にかけて、前衛芸術は大きな転換期を迎え、各国で多様な美術動向が活発化しました。とりわけ1960年代以降、作品を完成されたイメージや形態としてのみ捉えるのではなく、素材、支持体、表面、行為、知覚、空間といった、その成立させる要素そのものに眼差しを向ける動きが広がります。そうした時代に生まれた問いを出発点として、 本展で紹介する李禹煥、クロード・ヴィアラ、ジャンフランコ・ザッペティーニは、それぞれ異なる文化的・地理的背景のもと、独自の方法でその問いに向き合い、固有の作品観と表現を築いてきました。

李禹煥は、もの派を代表する作家の一人として、その理論形成にも深く関わり、平面、立体、言説を横断しながら、ものと空間、身体の行為、知覚と世界との関係を問い続けてきました。本展で展示される《Correspondence》では、余白を湛えた画面に絵具の痕跡が置かれ、描く行為、画面、そしてそれを取り巻く空間との関係が静かに立ち上がります。 
      
クロード・ヴィアラは、シュポール/シュルファスの中心的作家の一人として、木枠とカンヴァス、絵具に基づく絵画の制度と取り巻く制度的な面を問い直します。テント地や布といった支持体に反復的な形態を描くその作品は、絵画をイメージの再現としてではなく、色彩、素材、表面、空間の関係として開くものです。既成の矩形や木枠から離れた画面は、壁面にとどまる平面ではなく、空間へと広がる存在として現れます。

分析絵画の文脈において、画面の構造、思考、制作プロセスの関係を探究してきたジャンフランコ・ザッペティーニは、「Tele Sovrapposte」シリーズにおいて、2Bグラファイトによる反復的なストロークを施した複数のカンヴァスを重ねることで、可視と不可視、存在と 不在、表面に現れるものとその背後にある構造との関係を提示しました。重ねられた層が部分的に隠されながらも互いに視覚的な影響を及ぼすその構造は、絵画の物質性と知覚のプロセスを静かに浮かび上がらせます。

本展では、同時代に生まれ、活動の場を異にしながらも、共通する問題意識のもとで独自の表現を展開してきた三者の作品が、ひとつの空間で響き合います。そこに生まれる静かな呼応と差異を、ぜひこの機会にご高覧ください。

会期 : 5月23日(土) - 6月20日(土)
開廊時間 : 12:00 - 18:00 (火-土) ※日月祝休廊 
オープニングレセプション : 5月23日(土) 17:00 ‒ 19:00 

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CV

李禹煥(Lee Ufan)
1936年、韓国・慶尚南道生まれ。1956年にソウル大学校美術大学を中退して来日し、1961年に日本大学文学部哲学科を卒業した。1960年代後半より、石、鉄板、ガラスなどを用いた立体作品を発表し、評論活動を通じても、もの派の形成に深く関わった。1970年代以降は、「点より」「線より」をはじめ、「照応」「対話」などの絵画シリーズを展開。最小 限の行為によって、もの、空間、余白、身体、鑑賞者の関係を問い続けてきた。現在は日本とフランスを拠点に活動している。

主な展覧会に、ソロモン・R・グッゲンハイム美術館、ヴェルサイユ宮殿、ハーシュホーン 美術館と彫刻庭園、ディア・ビーコン、ポンピドゥー・センター・メス、国立新美術館、兵庫県立美術館など。主な収蔵先に、ポンピドゥー・センター国立近代美術館、ニューヨーク近代美術館(MoMA)、ソロモン・R・グッゲンハイム美術館、テート・モダン、東京国立近代美術館、国立国際美術館、東京都現代美術館、M+、李禹煥美術館などがある。

Lee Ufan, Correspondence, 1994, Oil on canvas, 227.3×181.8cm

クロード・ヴィアラ(Claude Viallat)
1936年、フランス・ニーム生まれ。現在もニームを拠点に制作を続けている。1960年代半ばより、木枠に張られていない布や既製の素材を支持体として用い、反復される有機的なフォルムによる独自の制作方法を確立した。染料、アクリル、タールなど多様な素材を用いながら、支持体・表面・色彩・素材の関係を根本から問い直し、絵画の可能性を拡張してきた。1960年代末から1970年代にかけてフランスで展開したシュポール/シュルファスの創設メンバーの一人として知られる。

主な収蔵先に、ポンピドゥー・センター/国立近代美術館、ニューヨーク近代美術館(Mo MA)、カルティエ現代美術財団、クンストミュージアム・バーゼル、CAPC ボルドー現代美術館、ファーブル美術館(モンペリエ)などがある。

Claude Viallat, CF 3.9.54, 1979, Acrylic on Tent, 360×570cm

ジャンフランコ・ザッペティーニ(Gianfranco Zappettini)
1939年、イタリア・ジェノヴァ生まれ。現在はキアーヴァリを拠点に活動している。イタ リア戦後美術における「Pittura Analitica(分析絵画)」を代表する作家の一人であり、1 970年代より絵画の構造、物質性、制作プロセスをめぐる探究を続けてきた。黒い下地の上に白いアクリル絵具を重ねる「white」シリーズや、複数のカンヴァスを重ねる「Tele sov rapposte」シリーズなどを通じて、可視と不可視、存在と不在、画面に現れるものとその背後にある構造との関係を問い直している。1977年にはドイツ・カッセルで開催された国際展「documenta 6」に参加し、国際的な評価を高めた。

主な展覧会に、Westfälischer Kunstverein(ミュンスター)、パリ市立近代美術館、Mu seo della Permanente(ミラノ)、Museo d’Arte Contemporanea di Villa Croce(ジェノヴァ)、Vasarely Museum(ペーチ)などがある。

Gianfranco Zappettini, ele sovrapposte n.181, 1975, Graphite on canvas, 80×80cm

協力: 鎌倉画廊

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