STANDING PINE

STANDING PINE東京では、6月8日（土）より、ペ・ランの個展「Future Relics」を開催いたします。ペ・ランは1974年にスイスに生まれ、現在スイスを拠点に活動しており、ヨーロッパ、北米、アジアを中心にミニマルキネティックアート作品を作り出すアーティストです。物理的な力の制御と稼働を繰り返し、動力学、視覚、そして音による相互作用を繊細かつ集中的に探求します。その無機質な機械パーツの組み合わせによって作られているはずの作品は、作家ですら予期しない動きや音を作り出し、柔らかで有機的な表情を見せます。

本展では、ランの新作に加え、ギリシャ出身のサウンドアーティスト、マリアンティ・パパレクサンドリ＝アレクサンドリとのコラボレーション作品も展示いたします。彼らはサウンド、キネティック、ビジュアルアートの融合に共通の関心を持っていることに気づいたことから協力を始め、2008年からコラボレーションを続けています。彼らの共同作品は、サウンドアートと新しい楽器の設計の間を行き来しています。彼らは特に、ソフトウェアやデジタル手段を用いずに、機械的かつ自律的な生物のような彫刻やインスタレーションを作り出すことに興味を持っています。彼らの作品は、制御と驚き、精度と偶然の微妙なバランスを実現しており、鑑賞者は彼らの作り出す従来の境界や先入観に挑戦する芸術的な体験に没入し、魅了されます。

「Future Relics（未来の遺跡）」と題された本展は、「未来技術」と「古代遺物」の交差点を探るものです。時間と進歩の従来の概念を再構築し、私たちの現在の進歩が遠い未来には古代の遺跡となることを示唆しています。「Future Relics」は、「現代的」や「古風」と形容されるものの流動性を強調し、文化的および技術的な進化が相互に関連していることを鑑賞者に考えさせます。

古代の遺跡であり未来的な装置の両方として捉えることができる作品は、古代の実践が現代技術によってどのように影響され、再解釈されているかを示しています。この対話は、技術が進化する一方で、人間の文化と儀式の核心が依然として影響力を持つことを示唆しています。

Pe Lang, Space | nº 1, 2024
Bronce, brass, wood, glass, various mechanical parts
17x17x11 cm

Marianthi Papalexandri Alexandri
Solo for Motor and Human Teeth Model ( 2024)
Motor, gypsum, polymer
15x15x12cm

バイオグラフィー

ペ・ラン
1974年 スイスに生まれ、現在スイスを拠点に活動

主な展覧会に、Museum Haus Konstruktiv (チューリッヒ)、Gallery Denise René (パリ)、Kunsthal Rotterdam (ロッテルダム)、MuDA デジタル・アート美術館 (チューリッヒ)、ZKM (カールスルーエ, ドイツ)、HeK Haus der elektronischen Künste (バーゼル)、ヴァザルリ財団美術館 (エクス・アン・プロヴァンス, フランス)、Kunsthalle Bern (ベルン)、マルティン・グロピウス・バウ (ベルリン)、Centro de Arte Santa Museum Mónica (バルセロナ)、アシュモリアン博物館 (オックスフォード)、Art Plus Museum (ドナウエッシンゲン)、インターコミュニケーション・センター[ICC] (東京)、アート・バーゼル (バーゼル) などがある。Swiss Science Center Technorama (ヴィンタートゥール, スイス)、Villa Empain Boghossian Foundation (ブリュッセル)、そしてExploratorium (サンフランシスコ)とのコミッションワークを始め、作品は個人・美術館・財団などにコレクションされている。

2007年には、エレクトロニクスおよびマイクロテクノロジー CSEM スイスセンターにて、1 年間アーティスト・イン・ラボの研究在留フェローシップを受けている。また、二度スイスの名門芸術賞を受賞 (2009年および2010年 )、その他にも、スイス連邦文化省から 2005 年、2008 年と 2011 年に「themediaprojects」賞を受賞している。

会期 : 6月8日(土) - 7月6日(土)
開廊時間 : 12:00 - 18:00 (火-土)  ※日月祝休廊
オープニングレセプション 6月8日(土) 17:00 – 19:00
※6月8日(土) アーチスト在廊予定

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