EXHIBITION
- CURRENT EXHIBITION
WORK / 197 x 297 cm / Acrylic on canvas / 1970s / Signed
- 今井俊満展
- 2026.04.11 Sat - 2026.05.09 Sat
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今井俊満展
STANDING PINEでは、2026年4月11日(土)より、日本の戦後美術を代表する画家のひとり、今井俊満(1928–2002)の個展を開催いたします。
1928年京都に生まれた今井俊満は、東京藝術大学美術学部油画科で1年間学んだのち、1952年に渡仏しました。滞在先のパリでは、サム・フランシスや美術評論家ミシェル・タピエらと交流を深め、当時パリを中心に広がりを見せていたアンフォルメルの潮流のなかで、重厚なマチエールと躍動する色彩を特徴とするダイナミックな抽象表現を確立します。さらに、1956年に開催された朝日新聞社主催「世界・今日の美術展」(日本橋高島屋など)では、岡本太郎からの要請を受け、タピエ所蔵作品の出品に関する斡旋に携わり、日本にアンフォルメルを紹介する重要な役割を果たしました。
こうした活動を背景に、1950年代の画面を特徴づけていた厚みのある絵肌と激しい筆勢は、1970年代に入ると、より大きく簡潔なストロークへと転じ、新たな構成性が立ち上がります。その変化のなかで、絵具の物質感における「過剰」から「純化」へと向かう動きは、「Black」や「Untitled」にも見られる、中心を失った構成を引き裂くような筆跡として、いっそう鮮明に姿を現していきました。ヨーロッパで「東洋のカリグラフィー」とも評されたこの記号のような筆の運びは、今井にとってアンフォルメルの臨界点を示すと同時に、のちの「花鳥風月」シリーズへとつながる転換を形づくっていったのです。
一方、1970年代は、アンフォルメルの経験を踏まえながら、自身の制作活動をより広い文化的視野のなかで捉え直していく時期でもありました。1970年の大阪万国博覧会では企業パビリオンの美術監督を務め、壁画制作やファッションそして音楽との協働など多方面にわたる実践を展開します。今井が「私にとって重要なのは、絵画でなく文化である。」と記したように、彼の作品とその姿勢は単なる様式の変化にとどまらず、西洋と日本、抽象と文化のあいだを往還しながら、表現の領域を押し広げていく試みであったといえるでしょう。
本展を通して、アンフォルメルを経てなお更新されつづけた今井俊満の独自性と、その挑戦のなかから生み出された作品群を、あらためてご体感いただければ幸いです。
皆様のご来場を心よりお待ち申し上げます。
会期 : 4月11日(土) - 5月9日(土)
開廊時間 : 12:00 - 18:00 (火-土) ※日月祝休廊
オープニングレセプション : 4月11日(土) 17:00 – 19:00
Work / Oil on canvas / 33 x 22 cm / 1959 / Signed
Biography
1928年、京都生まれ。東京藝術大学美術学部油画科で1年間学んだのち、1952年に渡仏。滞在中にサム・フランシス、美術評論家ミシェル・タピエらと交流を深めながら、アンフォルメルの潮流の中で、重厚なマチエールと躍動する色彩を特徴とするダイナミックな抽象表現を展開した。
1956年に開催された朝日新聞社主催「世界・今日の美術展」(日本橋高島屋など)では、岡本太郎から要請を受け、タピエ所蔵作品の出品に関する斡旋に携わる。同展は、日本におけるアンフォルメル絵画の最初の本格的紹介として大きな反響を呼び、以後の受容に影響を与える契機となった。
1960年代以降、日仏を往還しながら活動を続け、第30回ヴェネツィア・ビエンナーレ(1960)、第7回サンパウロ・ビエンナーレ(1963)など国際展への参加を通じて評価を確立。1970年の大阪万国博覧会では企業パビリオンの美術監督を務め、1980年代には金銀箔を用いて日本の伝統絵画の要素を取り入れた「花鳥風月」シリーズを展開した。以後、「ヒロシマ」シリーズなど、戦禍に対峙する主題へも取り組んだ。
主な展覧会に、第30回ヴェネツィア・ビエンナーレ(1960)、第7回サンパウロ・ビエンナーレ(1963)など。作品は東京国立近代美術館、京都国立近代美術館、国立国際美術館、東京都現代美術館、愛知県美術館、兵庫県立美術館、滋賀県立美術館ほかに所蔵されている。
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